きみの涙に、名前を。
一方橋本は、あれから有名大学を卒業し外資系の証券マンとなっていた。
同窓会の連絡をもらった橋本は、結衣に対してこれが最後のチャンスだと思った。
結衣と別れ、結衣以外の女とは一切付き合うことはなかった。ただひたすらに、自分を磨いてきた。
あらかじめ幹事に結衣の出欠を確認し、同窓会前日、橋本は婚約指輪を購入した。結衣を手に入れられたら必ず渡そうと決意して。
彼女にはすでに別の男がいるとか、結婚してるなんて考えはなかった。
結衣に会える喜びでいっぱいだった。