ただ、それだけ…
『「えっ?」』
純ちゃんの叫び声に俺と村上を含めて、そこにいた全員が純ちゃんを見たと思う。
「いい加減本性出したら?」
そしたら村上が観念したのか舌打ちをして話し出したんだ。
『はぁー…。優しく接してやってたのによ』
さっきと全員違う顔と声で。
「かなちゃんに何て言ったの?」
『別に?多分電話で話してたの聞いてたんじゃねぇの?アンタを落としてみんなで楽しもうぜっていうのを』
「「は?」」
こいつマジであり得ねぇ。
奏はこんな事聞いたのかよ。ふざけんな…。
「…ふざけんなっ!!」
ーガッ
村上が思いっきり後ろに倒れた。
何が起こったのか分からないという顔をしていた。
俺自身もよく分からなかった。
純ちゃんが村上の頬を思いっきり殴ったのだ。
勿論グーで。
ふざけんなっ!!と言ったのも勿論純ちゃん。