ただ、それだけ…

純が帰った後、俺は１人で泣いた。


かっこ悪いとか、もうそんなの関係無しに声を出して泣いた。




純は俺にとって“好き”とかそんなんじゃ言い表せねぇ“めちゃくちゃ大切な人”になっていた。





高校に入って、中学の時にはいなかった仲間ができた。

俺と同じ、暴れまくってた奴らが。

こいつ等の中で一番仲が良いのは京輔(きょうすけ)

俺もこいつ等も中学の時よりは大人しくなっていた。
喧嘩っ早く無くなったし。



みんなで集まっては馬鹿話したりした。

それがむしょうに楽しかったり。



京輔達に言ったわけじゃねーけど、俺が純の事好きだっつーのはバレてる。


京輔曰わく｢奏の顔が違うから｣らしい。