ただ、それだけ…
不安
「今日もモテモテだよな。純ちゃん」
京輔が俺の顔を見ながら言ってきた。
「うっせーな」
久しぶりに教室に来てみたらこれだ。
窓側の俺の席から見えたのは、純が知らねー男に告られてる姿。
「純は昔からモテんだよ」
昔からこんな思いはずっとしてきた。
本当は今告った奴を絞めたい。
純と喋った男、全員ぶっ飛ばしてやりたい。
けど、そんな事をしたら純が泣くだろ。
俺は、あいつの泣く姿なんて見たくねぇんだよ。
純が頭を下げたのが見えた。
きっと振ったのだろう。
純がああやって振るたび俺はホッとした。
純があんな奴と付き合わねぇのは分かってる。
けど、心配で心配で仕方ねぇんだ。
はぁ………。
マジで弱ぇ。
情けねぇ………。