腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
ところで、
「ウサギはいつまで、僕を待たせたいの?」と不機嫌な顔をすると、
ウサギはうろたえて、返事をしないので、
「じゃあさ、これからは時間がある時は僕の部屋に来るって事にして、
寝る場所は別々にしておく。
一緒の部屋だと、きっと襲いたくなるだろうし…
今週休んでて、年末年始は休みが取れないから、
1月末に連休を取って、この間のホテルに一緒に泊まる。ってことでどう?
それまではキスで我慢しておく。」と言うと、ウサギはうなずいた。
よし。
僕は心の中でガッツポーズをする。
「あと、周りの人に聞かれたら、ちゃんと付き合ってるって言ってね。
僕と付き合ってるって知られるのは嫌?」と聞くと、激しく首を横に振った。
「このまま、ここに泊まる?」と聞くと、
「今日は無理です。」と顔を赤くした。
まあ、今日は僕もウサギを襲わないって、約束できないな。
「じゃあ、送っていくよ。ちゃんと、また来て。」と言うと、
ウサギは部屋の鍵を握りしめて、うなずいた。
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