腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
それから、週の半分位を先生の部屋に通った。
一緒にご飯を作ったり、先生の行きつけのBARに連れて行ってもらったり、
一緒にたわいもないテレビを見たりして笑いあう。
私は、アルコール度数が弱いカクテルを飲むようになり、
コーヒーをドリップする方法を覚えた。
先生はケーキの種類に詳しくなったり、
私の好きなストームのメンバーの顔がわかるようになった。


先生は、部屋の中で、ゆったり私を抱きしめたり、そっとキスをしてくれる。
最初のキスのように、激しいものではなくって、安心するけれど、
先生が大きく息を吐いてから、私から離れるので、もしかしたら、
すごく我慢せているのだろうか?よくわからない。

眠る部屋は別々なので、朝、リビングで先生が眠っているところをそっと見つめる。
綺麗な寝顔。幸せな気持ちでいっぱいになる。
ずーっとこの幸せが続くと良い。

病院では非常階段ではもう、寒いので、奈々さんのところで、
菅原先生とお弁当を食べさせてもらったり、
奈々さんの作ってきた、お料理や、お菓子をいただいたりした。

病院で菅原先生と一緒にいると、時折、周りの視線が気になるけれど、
先生は気にせず、私に笑いかけてくれるので、安心する。

内科病棟では私が菅原先生と付き合っている。ってみんな知っているみたいだ。
興味津々で、私に話しかけるひともいるけれど、
桜子先生や、今日子先輩がそんな時にはそっと一緒にいてくれて、
「菅原先生の方が好きになったんでしょう。菅原先生に直接聞いて。」
と言ってくれて、
みんな知らないふりをするようになったみたいだ。

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