腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
正月休み明けのさらに当直明け。
ぐったり疲れた僕は部屋に戻って、ぐっすり眠った。
今日はウサギは日勤の予定だ。起きたら、病院に迎えに行こうかな。
毎日メールはやりとりしてるけど、ちゃんとウサギの顔を見たい。
ウサギの笑顔を見ない日は物足りなくて、何度も思い出してしまう。
結構重症な恋患いに分類されそうだ。

目が覚めたら、もう夜だった。
リビングから物音がする。
僕はすっかり嬉しくなって、だらしないパジャマと寝癖のついたまま
リビングに出た。
ウサギが
「起こしちゃいました?また、寝癖がすごーくついてますけど。」と笑ってくれたので、
「会いたかった」とギューっと抱きしめると、
「毎日メールしてたじゃないですか。」と顔を赤らめ、そっぽを向いた。
「ウサギは僕に会いたくないの?」と聞くと、
「…会いたかったです。」と言って、僕の腕をそっと掴んでほどく。
言葉と態度が違うだろう。とツッコミたかったけど、
「ご飯、カレーでいいですか?今日、日勤だったので、簡単に出来るもの。で」と
僕の顔を見るので、
「もちろん、ウサギの作ったご飯がいい。僕も手伝うよ。」
と着替えるために、大人しくベットルームに戻る事にした。





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