腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
翌日は晴れたけど、1月はピクニック日和って訳じゃない。
子供達の声が響く公園をゆっくり散歩する。
ウサギのの手を握って、僕のダッフルコートのポケットに入れておく。
ウサギは大人しく手を握られたまま歩く。だんだん僕に慣れてきてるかな。
高台にある公園は眺めが良くて、芝生が広がっている。
風がないから外のベンチでお弁当を食べることにした。
おにぎりと、卵焼きと唐揚げ。
僕の部屋のIHのコンロは揚げ物をする時便利らしくて、
ウサギは今唐揚げに凝っている。
少しずつ料理の腕も上がってきているみたいで、安心する。
僕はグルメじゃないけれど、
家に帰ると、ウサギと夕ご飯が待ってるって、いいもんだ。
結構僕は保守的なのかな。
でも、毎日ウサギが家にいるって思ったら、きっと、毎日楽しいだろうな。
一緒におにぎりを食べながら、そんなことを考える。
夕方、寒さに耐え切れず、カフェでお茶をしてから、ウサギを送っていく。
「ツカサさんって、本当に寒がりですよね。」とココアを飲みながら、ウサギが笑う。
僕はコーヒーを飲みながら、
「ウサギと一緒に寝たら暖かいかな?」とウサギの顔を覗く。
ウサギは真っ赤になって、俯向く。
そんな顔をしたって連休にはホテルを抑えてあるって言っただろ。
「連休。一緒に出かけられるよね。」とウサギの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「ウサギと同じベットで眠りたい。」と言うと、
ウサギは小さく頷いた。
病院より山側にあるその住宅街は、
どの家も少し敷地が広めで、きちんと庭があるタイプだ。
ずらりと並んだ住宅街の角にある白い家は、玄関の前に花が植えられていて
温かい感じがした。車を止めようとすると、
「もう少し先に止めてもらっていいですか?」とウサギが言ったので、
ウサギの家を通り過ぎて、少し先の空き地の前に車を停めた。
やれやれ。ウサギは
「門限に遅れそうな時はここにいっつもタクシーを止めたんです。絶対に見つかりません。」と微笑んだ。
いや、僕は見つかって欲しんですけど。と思ったけど、
「明日、寮に戻ったら、メールします」と軽やかに車から降りて、手を振って、走って帰って行った。
僕はアッサリひとりで車に残される。
ウサギが迎えに来ないかとちょっと待てから、
ため息と一緒に
少しエンジンを吹かして車を発進させた。
ウサギのヤツ
もう少し、名残惜しげに帰って行ってもいいんじゃないかな。
子供達の声が響く公園をゆっくり散歩する。
ウサギのの手を握って、僕のダッフルコートのポケットに入れておく。
ウサギは大人しく手を握られたまま歩く。だんだん僕に慣れてきてるかな。
高台にある公園は眺めが良くて、芝生が広がっている。
風がないから外のベンチでお弁当を食べることにした。
おにぎりと、卵焼きと唐揚げ。
僕の部屋のIHのコンロは揚げ物をする時便利らしくて、
ウサギは今唐揚げに凝っている。
少しずつ料理の腕も上がってきているみたいで、安心する。
僕はグルメじゃないけれど、
家に帰ると、ウサギと夕ご飯が待ってるって、いいもんだ。
結構僕は保守的なのかな。
でも、毎日ウサギが家にいるって思ったら、きっと、毎日楽しいだろうな。
一緒におにぎりを食べながら、そんなことを考える。
夕方、寒さに耐え切れず、カフェでお茶をしてから、ウサギを送っていく。
「ツカサさんって、本当に寒がりですよね。」とココアを飲みながら、ウサギが笑う。
僕はコーヒーを飲みながら、
「ウサギと一緒に寝たら暖かいかな?」とウサギの顔を覗く。
ウサギは真っ赤になって、俯向く。
そんな顔をしたって連休にはホテルを抑えてあるって言っただろ。
「連休。一緒に出かけられるよね。」とウサギの瞳を真っ直ぐ見つめる。
「ウサギと同じベットで眠りたい。」と言うと、
ウサギは小さく頷いた。
病院より山側にあるその住宅街は、
どの家も少し敷地が広めで、きちんと庭があるタイプだ。
ずらりと並んだ住宅街の角にある白い家は、玄関の前に花が植えられていて
温かい感じがした。車を止めようとすると、
「もう少し先に止めてもらっていいですか?」とウサギが言ったので、
ウサギの家を通り過ぎて、少し先の空き地の前に車を停めた。
やれやれ。ウサギは
「門限に遅れそうな時はここにいっつもタクシーを止めたんです。絶対に見つかりません。」と微笑んだ。
いや、僕は見つかって欲しんですけど。と思ったけど、
「明日、寮に戻ったら、メールします」と軽やかに車から降りて、手を振って、走って帰って行った。
僕はアッサリひとりで車に残される。
ウサギが迎えに来ないかとちょっと待てから、
ため息と一緒に
少しエンジンを吹かして車を発進させた。
ウサギのヤツ
もう少し、名残惜しげに帰って行ってもいいんじゃないかな。