腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
その26。ミウ
「ただいま。」と玄関を開けると、母が顔を出した。
「誰かに送ってもらったの?」と、仁王立だ。
「ま、まさか…そんな人はいません。」と靴を脱ぎながら下を向く。
なんでわかったんだろう?
「なんでそう思ったのよ〜。」と笑いながら母の横を通り過ぎると、
「近所のバス停にバスが停まる時間じゃあないじゃない。」
と言った。あー、そうだった。
いつも母は私が帰る時間を見計らって、
夕飯の用意をしていたんだった。と思い出す。
自宅のある住宅街は、専用バスが30分ごとに走っているから、
バスに乗る前にメールしておくと、
ご飯が出来ていた。ってことを懐かしく思い出す。
「そっか。…最近運動不足だから少し前で降りて歩いたの。」
と、変な言い訳をしてみたけど、母はキッチンに入って、
鍋に火をかけた。…ごまかせたかな?
「今日は、すき焼きよ。ミュー好きでしょう?」
と、笑いかける。
「やった!手を洗ってくるね。」と言うと、
「今日は可愛いカッコしてるじゃない。デートかと思った。」
と私の顔を見る。
「最近はスカートも履くんです。22歳ですから。」
と言い返しながら、洗面所に向かう。アブナイアブナイ。
母の観察力は侮れない。
バツイチオオカミと、ホテルに泊まるまでのお付き合いをしています。
なんて、口が裂けても言えないでしょう。
「誰かに送ってもらったの?」と、仁王立だ。
「ま、まさか…そんな人はいません。」と靴を脱ぎながら下を向く。
なんでわかったんだろう?
「なんでそう思ったのよ〜。」と笑いながら母の横を通り過ぎると、
「近所のバス停にバスが停まる時間じゃあないじゃない。」
と言った。あー、そうだった。
いつも母は私が帰る時間を見計らって、
夕飯の用意をしていたんだった。と思い出す。
自宅のある住宅街は、専用バスが30分ごとに走っているから、
バスに乗る前にメールしておくと、
ご飯が出来ていた。ってことを懐かしく思い出す。
「そっか。…最近運動不足だから少し前で降りて歩いたの。」
と、変な言い訳をしてみたけど、母はキッチンに入って、
鍋に火をかけた。…ごまかせたかな?
「今日は、すき焼きよ。ミュー好きでしょう?」
と、笑いかける。
「やった!手を洗ってくるね。」と言うと、
「今日は可愛いカッコしてるじゃない。デートかと思った。」
と私の顔を見る。
「最近はスカートも履くんです。22歳ですから。」
と言い返しながら、洗面所に向かう。アブナイアブナイ。
母の観察力は侮れない。
バツイチオオカミと、ホテルに泊まるまでのお付き合いをしています。
なんて、口が裂けても言えないでしょう。