腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
その28。ミウ
パタパタと雪が車の窓を叩く音がする。
道路の脇はだんだん白くなってきた。本格的な雪だ。
ツカサさんは黙って車を運転する。
私は涙がなかなか止まらなくて、何度もしゃくりあげてしまう。
寮のまえにツカサさんは車を停めて
「今日は寮に帰って。」とツカサさんは私の顔を見る。
でも、話はちっとも終わっていないと思って
「嫌です。」とツカサさんの顔をジーッと見ると、ツカサさんは
「僕は風邪をひいたみたいだ。うつすといけないから今日は帰って。」と私に笑いかける。
そういえば抱きついた時、コートが冷たかった。と思って、
「もしかしたら、私を探したからですか?」と思わず大きな声が出た。
「とりあえず僕は風呂に入って、体をあっためて、ベットに入りたい。」
とツカサさんが目を閉じて、シートに寄りかかったので、
「一緒にツカサさんのお家に行きます。」と言うと、
「風邪を移したら、今日子ちゃんに怒られる。」と言ったけど、
「絶対に寮に帰りません。」と言ったら、
「…強情なウサギだな。言い合う元気はないから連れて帰るか。」
とツカサさんはちょっと笑って、車のエンジンをかけた。
道路の脇はだんだん白くなってきた。本格的な雪だ。
ツカサさんは黙って車を運転する。
私は涙がなかなか止まらなくて、何度もしゃくりあげてしまう。
寮のまえにツカサさんは車を停めて
「今日は寮に帰って。」とツカサさんは私の顔を見る。
でも、話はちっとも終わっていないと思って
「嫌です。」とツカサさんの顔をジーッと見ると、ツカサさんは
「僕は風邪をひいたみたいだ。うつすといけないから今日は帰って。」と私に笑いかける。
そういえば抱きついた時、コートが冷たかった。と思って、
「もしかしたら、私を探したからですか?」と思わず大きな声が出た。
「とりあえず僕は風呂に入って、体をあっためて、ベットに入りたい。」
とツカサさんが目を閉じて、シートに寄りかかったので、
「一緒にツカサさんのお家に行きます。」と言うと、
「風邪を移したら、今日子ちゃんに怒られる。」と言ったけど、
「絶対に寮に帰りません。」と言ったら、
「…強情なウサギだな。言い合う元気はないから連れて帰るか。」
とツカサさんはちょっと笑って、車のエンジンをかけた。