腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
歯を磨いた後、ウサギは僕をベットに寝かしつけようとしている。
ベットに入って、ウサギの腕を引いて、抱きしめる。
ウサギは
「まだ、片づけが終わってないんですけど。」と僕の腕を解こうとするけど、
「ウサギ。聞いて。」と僕は抱き直して、額に唇をつける。
「きっと、ウサギは誰かに僕の事を、
1回寝たらお終いにする男。ってきかされたんだろ。
でも、それは昔の話で、今は違う。
昔、僕が、前の妻と別れた時、
もう、誰も信じられないって、そう思った。
だから、誰の心も欲しくなかった。
だから、自分が相手を好きにならない方法を選んだ。
1回寝たらお終い。
自分でそう決めて、相手にもそれを求めた。
例外はあったけど、それは、相手が他にも付き合っている男がいて、
僕が2番め、3番目の男だって、
僕が浮気相手って、わかっている場合だった。
2年前、奈々ちゃんに会って、好きになったつもりだったけど、
女の子たちと、適当に付き合うのに飽き飽きしていて、
誰かとちゃんと付き合いたいって思った。
そんな時に出会ったのが奈々ちゃんだった。ってだけで、
彼女の心が欲しくなった訳じゃなかった。
彼女はよくできた女性だったけど、
僕の事はちっとも相手にしなかったよ。
当然だ。僕はかのじょの心が欲しいって思っていなかったからね。」
ウサギは黙って、僕の胸に顔をうめたまま黙って聞いている。
「僕は奈々ちゃんに振られてから、もう、好きな人は出来ないんだなって、
そう思った。奈々ちゃんみたいに良くできた女性も本気で求められなかった。
もう、1人でいいか。って、そう思ってた。
ウサギにあの非常階段で会うまでは。
ウサギはちっとも、僕のタイプって訳じゃないよ。
大人のオンナじゃないし、色気があるわけじゃないし。
でも、気になるんだ。
すごーく。
いつも目で追ってしまう。
何度もウサギの笑顔を思い出す。
自分でもどうしちゃったんだろうって、何度も思ったよ。
ウサギが最初に非常階段に来なくなって、やっと、自分でもみとめることができた。
ウサギが大好きだって。
愛してるんだって。
僕はウサギの全部が欲しいって、苦しいくらいに思ってた。
心も身体も全部欲しいって、何度も何度もそう思った。
愛してるよ、美雨。
信じてもらえるまで、何度でも言う。
愛してるよ、美雨。」
「愛してる。」と耳のそばで何度も言うと、
ウサギは何度も頷きながら、涙を落として、
「私も愛しています。」と僕の唇にそっと、唇をつけた。
ベットに入って、ウサギの腕を引いて、抱きしめる。
ウサギは
「まだ、片づけが終わってないんですけど。」と僕の腕を解こうとするけど、
「ウサギ。聞いて。」と僕は抱き直して、額に唇をつける。
「きっと、ウサギは誰かに僕の事を、
1回寝たらお終いにする男。ってきかされたんだろ。
でも、それは昔の話で、今は違う。
昔、僕が、前の妻と別れた時、
もう、誰も信じられないって、そう思った。
だから、誰の心も欲しくなかった。
だから、自分が相手を好きにならない方法を選んだ。
1回寝たらお終い。
自分でそう決めて、相手にもそれを求めた。
例外はあったけど、それは、相手が他にも付き合っている男がいて、
僕が2番め、3番目の男だって、
僕が浮気相手って、わかっている場合だった。
2年前、奈々ちゃんに会って、好きになったつもりだったけど、
女の子たちと、適当に付き合うのに飽き飽きしていて、
誰かとちゃんと付き合いたいって思った。
そんな時に出会ったのが奈々ちゃんだった。ってだけで、
彼女の心が欲しくなった訳じゃなかった。
彼女はよくできた女性だったけど、
僕の事はちっとも相手にしなかったよ。
当然だ。僕はかのじょの心が欲しいって思っていなかったからね。」
ウサギは黙って、僕の胸に顔をうめたまま黙って聞いている。
「僕は奈々ちゃんに振られてから、もう、好きな人は出来ないんだなって、
そう思った。奈々ちゃんみたいに良くできた女性も本気で求められなかった。
もう、1人でいいか。って、そう思ってた。
ウサギにあの非常階段で会うまでは。
ウサギはちっとも、僕のタイプって訳じゃないよ。
大人のオンナじゃないし、色気があるわけじゃないし。
でも、気になるんだ。
すごーく。
いつも目で追ってしまう。
何度もウサギの笑顔を思い出す。
自分でもどうしちゃったんだろうって、何度も思ったよ。
ウサギが最初に非常階段に来なくなって、やっと、自分でもみとめることができた。
ウサギが大好きだって。
愛してるんだって。
僕はウサギの全部が欲しいって、苦しいくらいに思ってた。
心も身体も全部欲しいって、何度も何度もそう思った。
愛してるよ、美雨。
信じてもらえるまで、何度でも言う。
愛してるよ、美雨。」
「愛してる。」と耳のそばで何度も言うと、
ウサギは何度も頷きながら、涙を落として、
「私も愛しています。」と僕の唇にそっと、唇をつけた。