腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
その30。ミウ
仕事がおわってロッカールームに入る。
ロッカーに人影がいなくなるのを待っていたら、
ちょうど、ツカサさんから、仕事が終ったってメールが来た。
手早く着替えていると、
「ミュー。」としおりんが顔を覗かせた。
慌てて、ブラウスのボタンを留める。
私の胸の周りには結構な数のキスマークが付いている。
「隠しても無駄だと思うけども。」と笑い声だ。
「うなじにキスマークくっきり付いてた。」と言った。
そ、そうなの?後ろは自分じゃ見えない。
私は自分が真っ赤になっていくのがわかる。
「きっと、見えるところにワザと付けたんだと思うな。」としおりんは続ける。
「オオカミの印。周りの男の人の牽制でしょう。
ミューにはこんな事をワザとする恋人がいますよ。
ってことを教えたいんだと思いますよ。」とにっこりした。
私はますます顔が赤くなる。
…私ったら、そんなものを首の後ろにつけて仕事をしてたんだ。
とため息が出る。
「しおりん…」と私は言葉に詰まる。
「私は良いと思いますよ。相手がオオカミでも、人間でも。
あのオオカミは、すごーくミューの事を好きみたいだし。」
と笑ってくれて安心する。私が
「すごく好きなの。」と呟くと、
「知ってますよ。」とにっこりした。
しおりんは西野先生とこれから、デートだって言ってた。
(雪の残る街は結構素敵だ。まあ、足元は悪いけど。)
「まだ、キスもしてませんよ。もう少し、焦らしてからにする。」
とにっこりする。しおりんは余裕だ。
私にそんなスキルはない。
急いで着替えて、ツカサさんが待つ車に向かって慌てて駆け出した。
ロッカーに人影がいなくなるのを待っていたら、
ちょうど、ツカサさんから、仕事が終ったってメールが来た。
手早く着替えていると、
「ミュー。」としおりんが顔を覗かせた。
慌てて、ブラウスのボタンを留める。
私の胸の周りには結構な数のキスマークが付いている。
「隠しても無駄だと思うけども。」と笑い声だ。
「うなじにキスマークくっきり付いてた。」と言った。
そ、そうなの?後ろは自分じゃ見えない。
私は自分が真っ赤になっていくのがわかる。
「きっと、見えるところにワザと付けたんだと思うな。」としおりんは続ける。
「オオカミの印。周りの男の人の牽制でしょう。
ミューにはこんな事をワザとする恋人がいますよ。
ってことを教えたいんだと思いますよ。」とにっこりした。
私はますます顔が赤くなる。
…私ったら、そんなものを首の後ろにつけて仕事をしてたんだ。
とため息が出る。
「しおりん…」と私は言葉に詰まる。
「私は良いと思いますよ。相手がオオカミでも、人間でも。
あのオオカミは、すごーくミューの事を好きみたいだし。」
と笑ってくれて安心する。私が
「すごく好きなの。」と呟くと、
「知ってますよ。」とにっこりした。
しおりんは西野先生とこれから、デートだって言ってた。
(雪の残る街は結構素敵だ。まあ、足元は悪いけど。)
「まだ、キスもしてませんよ。もう少し、焦らしてからにする。」
とにっこりする。しおりんは余裕だ。
私にそんなスキルはない。
急いで着替えて、ツカサさんが待つ車に向かって慌てて駆け出した。