腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
その33。ミウ
「バツイチオオカミねえ。」とお母さんはキッチンで笑う。私は
「違うってば。」と持ってきたガトーショコラのケーキを用意しながら機嫌の悪い声を出した。
「そうねえ。独身バツイチでかっこ良くて、お医者さん。
美雨、しょうがないんじゃないの?」と母は私をからかう。
「しょうがなくありません。こ、婚約したんだから。」
と言って、私は右手の薬指に光る金色の指輪をかざして見つめる。
強引にプロポーズさせてしまった。と、ちょっと反省する。
「強引だったかな?」と母の顔を見ると、
「そう?菅原先生嬉しそうだったと思うけど。
きっと、美雨が結婚したいって言い出さなければ、ずーっと待ってたかも。」と笑う。
「でも、この間、先生が美雨を探しに来た時、
この人、きちんと美雨が好きなんだって思ったから、
結婚も早いかなって、思ったわ。
相手は経済力のある大人だし。その気になればいつでも結婚出来る。
ちょっと、美雨は結婚する年齢には早いかなって思ったけど、
6月になれば23歳よね。まあ、少し私は寂しい気がしたけど、
しばらくこの街に住んでもらえそうだし、良かった。かな。」と私の顔を覗く。
私はちょっと胸が熱くなって、涙が溢れる。母は私の事をいつも応援してくれる。
「美雨、なんで泣くのよ。」と母も涙が溢れそうだ。
2人でちょっと抱き合って笑う。
「紅茶、苦くなっちゃう。」と母は慌てて、紅茶をカップに注いで、
「美雨の初めて作ったケーキ。いただきましょうか。」
とリビングにいる父に笑いかけた。
「違うってば。」と持ってきたガトーショコラのケーキを用意しながら機嫌の悪い声を出した。
「そうねえ。独身バツイチでかっこ良くて、お医者さん。
美雨、しょうがないんじゃないの?」と母は私をからかう。
「しょうがなくありません。こ、婚約したんだから。」
と言って、私は右手の薬指に光る金色の指輪をかざして見つめる。
強引にプロポーズさせてしまった。と、ちょっと反省する。
「強引だったかな?」と母の顔を見ると、
「そう?菅原先生嬉しそうだったと思うけど。
きっと、美雨が結婚したいって言い出さなければ、ずーっと待ってたかも。」と笑う。
「でも、この間、先生が美雨を探しに来た時、
この人、きちんと美雨が好きなんだって思ったから、
結婚も早いかなって、思ったわ。
相手は経済力のある大人だし。その気になればいつでも結婚出来る。
ちょっと、美雨は結婚する年齢には早いかなって思ったけど、
6月になれば23歳よね。まあ、少し私は寂しい気がしたけど、
しばらくこの街に住んでもらえそうだし、良かった。かな。」と私の顔を覗く。
私はちょっと胸が熱くなって、涙が溢れる。母は私の事をいつも応援してくれる。
「美雨、なんで泣くのよ。」と母も涙が溢れそうだ。
2人でちょっと抱き合って笑う。
「紅茶、苦くなっちゃう。」と母は慌てて、紅茶をカップに注いで、
「美雨の初めて作ったケーキ。いただきましょうか。」
とリビングにいる父に笑いかけた。