腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
その日から僕も覚悟を決めた。
何を言われてもいいって。
ウサギが傷ついたら、僕が癒してあげればいいって。
そう思ったら、楽になった。
僕は左手の薬指に指輪をつけて仕事をした。
すれ違いざまに驚く人たちも、影でコソコソ噂されることもあったけど、
僕も、ウサギも、いつも通りに仕事をし、
廊下で会えば、話もした。
僕の部屋でウサギは相変わらず、パタパタと動き回って、
僕と目があうと、赤くなってにっこりする。
もう、妻っていう立場なんだけど、僕の愛情表現に慌てて俯いて赤くなったり、
時折、固まって口がきけなくなるので、僕は可笑しくて笑ってしまう。
もうすぐ春になる。
僕の実家には電話で再婚の報告をし、結婚式に出て欲しいと頼んだ。
(案の定、父親はウサギの年齢に驚いたけど、もう、籍も入れた。
と言ったら、呆れた声で大事にしなさいと言われた。)
結婚式はウサギが23歳になるのを待って
6月にこの町のホテルであげる事にした。
もちろん、柳部長夫妻が仲人だ。
ウサギは僕の部屋に引っ越してきた。
引っ越しはウサギのご両親が手伝ってくれると言ったので、
お任せして、休みは取らなかった。
(ちょっとした親孝行のつもり。ウサギの住む部屋もも見たいだろう。
駅が近いし眺めもいいわね。と言われたみたいだ。)
僕の住む2LDKはウサギのカラフルな荷物が増えたけど、
そんなに荷物は多くなかったので、大丈夫そうだ。
また、家族が増えることになったら、
新居を考えようって、ウサギと話している。
ウサギは家事も仕事も頑張りたいって、そう言ったけど、
そんなに無理をさせたくない。
夕飯は先に帰ってきたほうが用意する事にして
(僕が先に帰ってる時は買って来たものや外食ですます。)
掃除は今まで通り、ハウスクリーニングを頼む事にした。
ウサギは自分がやりたいって言ってたけど、僕が押し切った。
(ウサギが休む時間がなくなりそうだし、それぐらいの贅沢は出来る。)
別々の休みの日はお互い勉強にあて、
月に一度一緒に休みを取って遊びに行く事にした。
楽しい新婚生活。
ウサギも、僕も夜勤があるので、眠る時間が違う。
「ベットは別々にしたほうがいいかな?
僕、一緒に寝てると、すぐに襲いたくなるし。」と聞いたら、
「一緒に寝ます。ツカサさんは夜勤でいない時があるのに、
さらに1人で眠るのは嫌です。」と赤くなって、俯いた。
「ふうん。ウサギは僕に襲って欲しいんだ。」と笑って聞いたら、
「馬鹿オオカミ。」と真っ赤になって、横を向いた。
「僕はオオカミは廃業したつもりだけど。」
と、ウサギを抱き寄せると、
「ツカサさんは…ツカサさんは私だけのオオカミでいてください。」
と僕の胸に顔をつける。
僕はウサギの頬にくちづけしながら、
「ウサギがそう言うなら、そういう事にしておくよ」
とささやいて、ゆっくり、顔を上げさせ、深く唇を重ねた。
何を言われてもいいって。
ウサギが傷ついたら、僕が癒してあげればいいって。
そう思ったら、楽になった。
僕は左手の薬指に指輪をつけて仕事をした。
すれ違いざまに驚く人たちも、影でコソコソ噂されることもあったけど、
僕も、ウサギも、いつも通りに仕事をし、
廊下で会えば、話もした。
僕の部屋でウサギは相変わらず、パタパタと動き回って、
僕と目があうと、赤くなってにっこりする。
もう、妻っていう立場なんだけど、僕の愛情表現に慌てて俯いて赤くなったり、
時折、固まって口がきけなくなるので、僕は可笑しくて笑ってしまう。
もうすぐ春になる。
僕の実家には電話で再婚の報告をし、結婚式に出て欲しいと頼んだ。
(案の定、父親はウサギの年齢に驚いたけど、もう、籍も入れた。
と言ったら、呆れた声で大事にしなさいと言われた。)
結婚式はウサギが23歳になるのを待って
6月にこの町のホテルであげる事にした。
もちろん、柳部長夫妻が仲人だ。
ウサギは僕の部屋に引っ越してきた。
引っ越しはウサギのご両親が手伝ってくれると言ったので、
お任せして、休みは取らなかった。
(ちょっとした親孝行のつもり。ウサギの住む部屋もも見たいだろう。
駅が近いし眺めもいいわね。と言われたみたいだ。)
僕の住む2LDKはウサギのカラフルな荷物が増えたけど、
そんなに荷物は多くなかったので、大丈夫そうだ。
また、家族が増えることになったら、
新居を考えようって、ウサギと話している。
ウサギは家事も仕事も頑張りたいって、そう言ったけど、
そんなに無理をさせたくない。
夕飯は先に帰ってきたほうが用意する事にして
(僕が先に帰ってる時は買って来たものや外食ですます。)
掃除は今まで通り、ハウスクリーニングを頼む事にした。
ウサギは自分がやりたいって言ってたけど、僕が押し切った。
(ウサギが休む時間がなくなりそうだし、それぐらいの贅沢は出来る。)
別々の休みの日はお互い勉強にあて、
月に一度一緒に休みを取って遊びに行く事にした。
楽しい新婚生活。
ウサギも、僕も夜勤があるので、眠る時間が違う。
「ベットは別々にしたほうがいいかな?
僕、一緒に寝てると、すぐに襲いたくなるし。」と聞いたら、
「一緒に寝ます。ツカサさんは夜勤でいない時があるのに、
さらに1人で眠るのは嫌です。」と赤くなって、俯いた。
「ふうん。ウサギは僕に襲って欲しいんだ。」と笑って聞いたら、
「馬鹿オオカミ。」と真っ赤になって、横を向いた。
「僕はオオカミは廃業したつもりだけど。」
と、ウサギを抱き寄せると、
「ツカサさんは…ツカサさんは私だけのオオカミでいてください。」
と僕の胸に顔をつける。
僕はウサギの頬にくちづけしながら、
「ウサギがそう言うなら、そういう事にしておくよ」
とささやいて、ゆっくり、顔を上げさせ、深く唇を重ねた。