腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
今日も、お昼を持って、5階に向かう。
売店でおにぎりと、お茶と、アイスも買った。


今日も失敗してしまった。
担当の患者さんが検査のためにお昼を食べない事になっていたのに、
患者さんにご飯を催促されて、慌てて、食事を持って行ってしまった。
幸い、先輩が気づいて、止めてくれたけど、
患者さんの予定の確認を必ずしなさいって
今日も注意されてしまった。
ちゃんと、メモして、覚えていたはずなのに、
患者さんに何かいわれると、すごく慌ててしまう。

はぁー
どうしたこんなにうまくできないんだろう。
きっと、
女子校育ちだから、
怒った男の人がものすごく怖いからかな。
(今日も男の患者さんの怒った声のコールだったけど。)
どうしていいかわからなくなって、
ものすごく、慌ててしまう。


ひとりっこで育った私は
父がずうっと、単身赴任していて、
父が帰って来ると、怒っていないのに怖がって、
母の後ろに隠れるようにしていたらしい。

私にとって、男の人は
テレビの中で優しく微笑むアイドルだけだったのだ。
< 18 / 185 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop