腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
今もアイツの溺愛ぶりは目に余る。
仕事の合間を縫って、妻が務める院内の病児保育室に顔を出して、
周りの男どもを威嚇し続ける。


まあ、僕はスッカリ、彼女のファンという立場を利用して、
彼女の笑顔を見るためと、彼女の作ったお菓子を食べるために
顔を出す日々が続いている。


あの2人の仲の良いところを見かけると、時々胸が痛むけど、
スッキリ負けたので特に気にしていない。
僕が彼女と話していると、ヤキモチを妬くアイツが面白いっていう事で、
せいぜいからかってやるつもりでいる。


僕も含め彼女に心を寄せていた男は結構いたはずだから、
少しはヤキモチをやかせてやるんだ。と心に誓っている。


でも
ちょっとひとりになりたいって思う時もあるかな。
思いっきり、失恋ってヤツを満喫中なのだ。
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