腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
しおりんが足を捻挫している私にカレーを作ってくれた。
私の部屋で一緒に食べる。しおりんが
「あんなにカッコいいふたりに好きだって言われる人って、
どんな人だろう?」とさっきの今日子先輩の話にうっとりする。
「そうだね。」と私も頷く。私はなんだか、さっきから、調子が悪い。
胃が痛むって感じかな?モヤモヤしている。なんだろう。
「ミュー、どうしたの?」としおりんが聞いてくる。
「疲れちゃったのかも…」と、言って笑うと、しおりんが
「早くお風呂に入って、寝よう。」といって、夕食の片付けを一緒にしてくれた。


布団に入って、今日あった出来事を思い出す。
菅原先生が寝ていたのを具合が悪いのかもって誤解して、
どうしたらいいのかわからなくなって、
大声で泣いてしまった。
ナース失格だ。
自分に出来る事をちゃんと考えないと…


菅原先生はいつも優しくて、ちっとも怒らないけど、
好きな人と一緒にいられなくなって、
きっと、心の中は
悲しい気持でいっぱいなのかもしれない。
そう思った。
また、私の中でぎゅーっと締め付けられる感じがする。
なんでこんなに調子が悪いんだろう?
早く寝てしまおう。そう思って、目を閉じたけど、
なかなか寝付けずに何度も寝返りをうった。
菅原先生がそっと触った、捻挫した足首がいつまでも熱く感じた。




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