腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
僕はウサギと、出かける場所を
海沿いにある、水族館と、遊園地両方ともある場所を選んだ。

ウサギが住んでいる寮の近くのコンビニで待ち合わせて
車で迎えに行ったら、お茶や、お菓子をたくさん買い込んで、
緊張した顔で僕を待っていた。
僕はかけていた薄い色のサングラスを外し、
「遠足ぅ?」と聞いてやると、
「何を買ったらいいかわからなくって、」と真っ赤になった。
僕は、車を降りて、大きな荷物を後ろの座席にいれ、
ウサギを助手席に座らせてから、運転席に座る。
「左ハンドルの車って初めてです。」と言ったので、
「高速道路の料金所では、ウサギが料金を渡すんだよ」と言ったら、
「がっ、頑張ります」と言ったので、僕は大笑いをし、
「最近はETCが自動でお金を払ってくれる。」と言ったら、
「あっ、そうですよね!菅原先生って、やっぱり、意地悪ですね。」
と怒った声を出した。
車にエンジンをかけると、ウサギは
「オートマじゃないんですね。」と驚いている。
「車を運転するって感覚が好きだから、マニュアル車なんだよ。
結構運転するのが好きで、気晴らしはドライブが多い。でも、
女の子には不評かな。オートマみたいに滑らかな運転って訳じゃあないし、
シフトレバーを握っているから、手も繋げない。」
とニッコリして、スポーツタイプの低いエンジン音を響かせ出発した。


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