腹ぺこオオカミはご機嫌ななめ
朝待ち合わせたコンビニに着いた。
寮に送って行きたい気持ちもあったけれど、
今日は止めておこう。
僕と一緒のところを誰かに見られたら、良くない噂になるだろう。
僕は噂なんて、気にしないけれど、ウサギを傷つけたくない。
僕はウサギの頬をそっと撫でる。
ウサギはハッと目を開いて、
「寝てしまいました。ごめんなさい。」と慌てて謝っている。
「いいよ。」と僕は笑う。
「昨日緊張して、よく眠れなくって…」と赤くなる。
「遠足前の子どもみたいだね。」と言うと、ますます赤くなった。
ウサギは車を出て帰って行った。
部屋に着いたらメールを入れるように言ってあったので、
僕はコンビニで買い物しながら、ウサギのメールを待つ。

「部屋に戻りました。
今日はありがとうございました。楽しかったです。」
と短いメールの後にウサギの絵文字が入っている。僕は
「寝顔が見れてよかったです。」と返信した。
僕のメールを見た時のウサギの慌てる顔を想像し、
楽しい気分で、コンビニを後にした。
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