Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
塾で小学生を教えてたら、タっくんが顔を出した。


「こんばんは」

とお母さんに挨拶する。


「ちょっと借りていっていいですか?」

「どうぞ~」



どうぞ~って…


いいのかな、タっくんと会って。



いいんだった…


もうとっくに別れてるんだから。



あれから、一か月も経ってるんだから。




ユネちゃんが立ち上がった。


「告白!?」



ええっ…!


なぜ、そうなるの!?



「だって今日、ホワイトデーだもん」

「じゃあ、ただのお返しじゃん」


沙奈が不機嫌に言う。


「ユネちゃんて、そういうことばっかり言ってる」

「だって、それ…!」


お母さんが手を叩いた。


「静かに!集中!」
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