Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
教室で荷物を詰めていたら、クラスメートの視線を感じた。



「ば、バイバイッ!」

「あ、バイバイ…」



でもすぐに、目を反らされた。


ふと気が付いたら、みんなが私を見ていた。



なんで…??



「キヨちゃん」

小島ちゃんが教室に入って来た。



どうしたの。

今日は茶道部の日じゃない。



「説明できない」

唐突に、私に言った。



「なに?」

「来て」



小島ちゃんに引っ張られて、演劇部の練習室に向かった。


窓辺に聖愛ちゃんがいた。



「どうしたの?」

「あれ見て」


テニスコートに、カップルがいた。

ストレッチしてるみたいに見えたけど、違う。

明らかにじゃれあっていた。


血の気が引いた。


矢倉くんと…ユリエちゃん…。

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