Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「知ってた?」


吐き気がした。



「ちょっと…トイレ…」

「ついてく!」

「いいの…」


でも小島ちゃんは付いてきてくれた。


個室に入って、吐き出そうとした。

喉から、胃液だけが流れた。


痛い・・・




「大丈夫!?」


小島ちゃんの声がした。



吐き気が止まらなくなった。

なんにも見えない。



やみくもに手をついた。



ドンっと大きな音がして、上から人が降ってきた。


体を抱えられて、ドアが開けられた。


「キヨちゃんっ!!」

「先生、呼んでくる」

聖愛ちゃんの声がした。

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