Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「清子、ちゃんと言いわないとダメよ。お弁当をトイレに捨てたのは、あなた?それとも別の人?」



私はレスリング部員じゃない。

だけど、手が震えてる。



「分からない…」

「分からないじゃないでしょ?」



何でこんなことになっちゃったんだろ…


自分でも分からない。



先生が言った。


「腹、空かないのか?」

「はい」

「そんな訳ないじゃないの。きちんと何があったか説明してちょうだい」



そんなことを言われても…


「ダイエットか?」



やせたい。


やせたい。


やせたい。



「香田は、なんで演劇部辞めたんだ?」



お母さんが、ムッとした顔をした。


「この子は、自分が着るわけでもない衣装を縫わされてたんですよ?昔から、断れないタチの子なんです」
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