Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
衣装部屋に入った途端、目がくらんだ。


「びっくりした!?」

「う、うん…」


衣装の方向に近づいた。


「綺麗でしょ~」

「すっごくキレイ…」


確か、すみれ色の衣装だった。



「ここ!このヒダのあるとこ、超大変だった!」

「うん。難しそう」



先輩が入って来た。


「久しぶり~」

「お久しぶりです…」

「あれ?なんか雰囲気変わった?」

「…そうですか?」

「目が大きくなった…ような?」


小島ちゃんが、衣装をハンガーから外した。



「キヨちゃん、着て見ない?」

「わ、私、こんな細いの着れないよ~」

「着れるって!表に出てるから」

「香田さん、色白いから似合いそう!」


無理やり押し付けられて、部屋に一人になった。


着れる…かなぁ…。
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