Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
茶室に着くと、部員から歓声が上がった。


「わ~!ウソなんで?」

「持って来てくれたの?」

「ありがとう!」



みんなで写メ大会が始まった。


「それどころじゃない!」

小島ちゃんが制した。


「俺、もう行く。一番最初だから」

タケルくんが言った。

テニス部は、お客さんとテニスの試合をやる。


近隣のテニス愛好家が集まってくるので、中等部では一番盛り上がるイベントだ。



「ありがと。時間があったら来て」

「うん」

と矢倉くんが答えた。


自分で誘ったのに、小島ちゃんが「あ゛?」って顔をした。



2人が茶室から出て行った。

まだ、ざわついている。



小島ちゃんが声を張り上げた。

「いいから早く用意して!先生しか働いてないよ!」



「アイドルみたいだったわね…うふふ」

高良先生が、花を活けながら笑った。
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