Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「あれ!?」

と声がして振り返ると、見覚えのある女の子だった。

冷汗が出て、体がこわばった。



「タケル、久しぶり!」

「あ、久しぶり」


この女の子は、別のクラスだったから直接は知らない。

タケルくんとは、小学校で同じクラスになったことはなかった。


後ろから、トレイを持った子たちがやってきた。

そのうちの二人は知ってる。


怖くて、胃がギュッと縮まった。



「あ!タケルくんだあ!」

「久しぶりだね~~」


タケルくんがテキトーに返事を返している。

女の子の一人が言った。


「カノジョ!?」


血の気が引いた。


「やるじゃん!正賢の子!?」

「っぽい!なんか真面目そうだもん」



…気づいてない??



「帰ろう」

タケルくんが、私を目線から隠すように立ち上がった。


「気を付けてね~~!」

「ばいばーい!」
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