Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「わ、私はね、本当は、お、同じ学校にね、通いたかったけど、タケルくんを好きになった時にはもう、自分のことも何もかも、あ、あ、あきらめてたし」


手当たり次第に言葉をつかんで、外へ放り投げた。

「タケルく、くんの夢も壊したくなかったし…だ、だって、お医者さんに、な、なりたいんでしょう?」

「…何で知ってんの?あと、今『好き』って言った?」


後ろの質問は、恥ずかしいので無視した。

「わ、わ、分かるよぉ!それくらい!…それで、あ、新しい学校でますます、モテてしまう感じを満喫?…な、なんですか?別の学校に行ったのは、た、タケルくんなのののに、じじ自分が充実してたなら、私も、青春が…真っ盛りで、あ、あ、あるとお思いですか…?」

「俺…かなり地味な高校生活送ってるんだけど」

「地味だって!なんだって!私だって!新しい学校でタケルくんに好きな女の子ができたんじゃないかなって不安なの!!」


言ってしまった…
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