Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「お疲れ~!」

「お疲れっ!」



いつの間にか、タっくんがいない。


矢倉くんが自転車を持ってきた。

「乗れる?」

「たぶん…」



うわあ。

もっと真剣にダイエットするんだった!



「遠いから、駅まででいいよ?」

「大丈夫。テニス部なめんなよっ」


言葉通り、ぜんぜんふらつかない。


すごい!


矢倉くんの肩につかまって、足が滑り落ちないように必死で力を入れる。


肩が固い。


鍛えてるのもあるけど、男の子の体って女の子とは違うんだなぁ。



「なに黙ってるの?」

「き、緊張して」

「なんで?」

「だって、男の子となんて、二人乗り久しぶりだし、矢倉くんに乗せてもらうなんて…」



あ~~!

何を言ってるのか、自分でも分からないよ~~!



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