Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「もう一回、見たい。プリも撮ろうよ」

「うん…」



私たちの横をタっくんが通りがかった。



「俺ら、初詣行くんだ!」

「はは」

乾いた笑いで、タっくんが過ぎ去った。



「なに笑ってんの、アイツ?」



タっくんとは、あれから喋ってない。

ずっとずっと続いてた本の貸し借りも、途切れてしまった。




「キョコ!?」

「え?」


眉を寄せて、矢倉くんが見下ろしていた。


「なんで…見てんの…?」

「タっくん?」

「その…呼び方も、聞くとすげームカつく」

「だ、だけど…」



他にどう呼べば???

いまさら名字???
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