Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
小島ちゃんが言った。


「キヨちゃんは、せかされるのがダメなだけで、所作はすごく綺麗だもん」

「そ、そんな…」

「私も全然できなかったけど、ゆっくり丁寧にやればいい仕事だから、初心者でも大丈夫!」

「だけど、本当に自信ないな」

「でも放課後は、矢倉くん待ってるだけでしょ?うちらの練習場所から、テニスコート超ぉぉぉよく見えるよ!」

「あ、え、そうなんだ」

「そうなの!丸見え!矢倉くんも練習終わって疲れてるのに、会館まで迎えに行くの大変じゃん?」


それは…確かに、いつも悪いなって…。



「私の周りで『丁寧』な人はキヨちゃんしかいない!お願い!手伝って!」
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