Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
また、ぐっと唇が押し付けられた。


矢倉くんの体温を感じた。


噛みつかれるようなキスが続いた。




しびれた頭の端っこで思った。



ランカウイって、どこ…?


誰も帰って来ないってこと?




キスが終わらない。



身動きが…取れない…。


いつの間に?



「んんっ…」




腕を…分からない。

どこが腕?




うまく頭が回らない。


必死で体を動かそうとした。


だけど、ピクリともしなかった。



頭の奥の方で、何かが弾けた。




助けて…!


タっくん!!!



…タっくん??




「止めて!」


顔を背けて、大きな声を出した。
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