Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
ユリエちゃんの金切り声が聴こえてきた。


「仕方ないでしょ!?好きなんだもん!好きになっちゃったんだもん!」


息が止まった。


「一番辛い時に慰められたら…だ、だ、誰だって…好きになるよ!!」


う…うそ…


口を押えて、その場にしゃがみこんだ。


「タケルだって、その手で行こうと思ってこのガッコ入ったんでしょ!?」



小島ちゃんが背中を撫でてくれた。

さすがの聖愛ちゃんも何も言わなかった。


ユリエちゃんの声が、響き渡っている。


「聖愛、閉めて」


窓が閉められた。



「こういうのは…しょうがない」

聖愛ちゃんが言った。
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