Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~

バレンタイン

朝起きて、スマホを見る。



劇部の先輩から、活動日のお知らせ。

小島ちゃんから、課題の疑問点。

聖愛ちゃんから、『課題なんかあったっけ?』の質問。



ユリエちゃんからも

矢倉くんからも


何も届いていない。



―今、自分がどういう状態か分からない―


―衣装、追い込みの状態―



ふふっ。

小島ちゃん、おもしろい。



ベッドから起き上がった。



「おはよう」

「おはよう」


お母さんに言った。


「今日、劇部の衣装合わせだから、少し遅くなる」

「それは止めなさい」

「え…」


一気に目が覚めた。


「止めなさいって…」

「必要ないことでしょう?あなたは自分の義務を置き去りにしているわよ」


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