Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
「タっくんは昔から器用なんだよね…」

「タっくんタっくん、言ってる場合?」



ユリエちゃんが急に声を潜めた。

「ヤグね、今フリーだよ?」

「え…カノジョは?」

「別れたって!」


別れたんだ…!

確か、県大会で知り合った女の子だったと思ったけど。



「長続きしないって言ったでしょ?」

「だけど、どうしてかな?」

「だってアイツと付き合うの、顔が目当てのオンナばっかだもん」

「でも…」

「告白しなよ!」


私はぶんぶん首を振った。


「むむむ…ムリ!む、むりむり!」

「無理とかじゃなくて、やるの!」
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