Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
アタマが熱くなって…


こういう時に、私は言葉が出なくなる。


もう、本当に自分が嫌い。



お父さんが、食事を終えて顔を上げた。


「お母さんは心配してるんだよ」


お母さんがたたみかけた。

「休みの日も、よく考えて行動しなさい」



食欲がなくなった。


「もう、行く」

「ダメよ!」


お母さんが大声を出した。



「おおっとぉ。おっきな声!」

お父さんが、ちゃかした。


「私がどれだけ考えて、朝昼晩作ってると思ってるの?それを食べないなんて!食事がどんなに大切か、あなた勉強したでしょう?」


ぐっと喉をしめて、テーブルに着いた。


「全部、食べなさい」

お母さんが言い渡した。

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