Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
どうやって、家まで帰って来たのか思い出せない。



「キヨちゃん」

と声を掛けられて気が付いた。


いつの間にか家の前にいた。


アカネちゃんが立っていた。




そうだ…


タッくんにも作ったんだ…



袋からチョコレートを出した。

「お姉ちゃん、これ…タッくんに」


アカネちゃんが、それを受け取った。

その時、袋の中が見えたみたい。


「待って待って」


アカネちゃんが私の手を取った。


「どうした?渡せなかった?」


頭が真っ白…


どう言ったらいいか分からない…


「これ…ね…」



涙がこぼれ落ちた。


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