魔王スサノオ降臨
第7章、終局へのストップウォッチ
Ⅰ、各地へ
翌朝、3人揃って朝食を取り、使命を成就後、無事に再会することを誓った。
コロンもミーも頑張ってね。
きっと、無事に帰ってくるのよ。
うん、大丈夫よ、ママ。
それより、ママのところが一番厳しいのだから、ママこそ気をつけてね。
さて、そろそろ7時、お部屋に戻って、用意するね。
コロンは羽田だから、ゆっくりね。
ミーも3時に出ればいいから、この部屋をそれまで使えるように頼んでるから。
じゃあ、ママ行くね。
本当に気をつけて、必ず帰ってきてね・・・
その日、3人は、それぞれの飛行機に乗って、目的の地に旅立った。
ふぅ~、ファーストクラスかぁ。
天照(アマテラス)様、奮発してくれたんだね。
お気持ちありがたく頂いて、リラックスして体を休めておかないと。
北京首都国際空港入国ゲートを通るミーの姿。
薬師如来(ヤクシニョライ)様、いよいよ北京に来ましたね。
ミー様、気を引き締めて行きましょうね。
まず、タクシーに乗りましょう。
何も言わなくていいですよ、私がミー様の口を借りて話します。
運転手さん、○○ホテルまで行ってください。
数時間後、シェレメーチエヴォ国際空港。
着いた・・・菩薩(ボサツ)様、これから?
市内までタクシーを使うと2~3時間かかります。
まだ鉄道があります、アエロエクスプレスでベラルースキー駅まで行ってタクシーに乗りましょう。
更に2時間程後、ワシントン・ダレス国際空港にコロンが。
ついに、アメリカに来ましたね、大日如来(ダイニチニョライ)様。
コロン様、もう23時半です、タクシー乗り場に急ぎましょう。
コロン様は何も言わなくていいですからね、私が全てうまくやりますよ。
運転手さん、××ホテルまで。
その頃、各国では混乱が始まっていた。
まず、中国が核ミサイル発射準備を指令した。
続いて、ロシアがこれに続く。
一番遅れてアメリカも準備を開始した。
衛星写真でも、一部が確認され、更に真実味が高まっていた。
対策を講じる各国の総司令部の中で、何故か、最高責任者のオバマ・プーチン大統領、習国家主席だけが落ち着きはらっていたのである。
迷いもなく、核弾頭の装着準備命令を発していた。
さらに、各将軍達を驚かせたのが、攻撃目的地が発射国以外にも置いていることであった。
最初に発射準備の指示を出したのが中国。
中国では、大蛇(オロチ)に洗脳された主席が共産党幹部に、ついに世界を征服する時がきたと洗脳。
ここに中国が世界の覇者となる日がきたと、高らかに宣言したのである。
攻撃目標はアメリカ・オーストラリア・日本・インド・ヨーロッパ各地を攻撃目標とした。
誰が見ても、第3次世界大戦の勃発、しかも核戦争。
こんなことを初めては、地球の終りになる。
人民解放軍の将軍達も大きな疑問を持ったが、主席による度重なる軍部の粛清で、逆らえなくなっていた。
それに同調するようにロシアも防衛を理由に反ロシアのEU・イスラエル・中東各国・アメリカを標的とした。
これも大蛇(オロチ)に洗脳された大統領の命令が幹部達をあおった。
クレムリンの軍幹部も、ロシアが核攻撃を受けると言うことで、大きなパニックに陥った。
中国のミサイルはロシアに向いてはいなかったが、アメリカの核弾頭準備の報告で、冷静な判断を失った。
核戦争になると、その他の核保有国からの攻撃も予想される。
そのため、先手必勝と反ロシアの核保有国が全ての攻撃目標である。
アメリカは中国の動きをいち早く察知。
大統領に判断を求めたが、大蛇(オロチ)に洗脳された大統領は、瞬時に反撃の命令を下した。
まず、早急に核弾頭の設置に動いたため、ロシアの判断をも狂わせることとなってしまった。
アメリカ国防総省の最高幹部も、ほぼ全員が核攻撃不可であった。
しかし、中国・ロシアが共同で攻撃をしてくるとの情報は、核攻撃を回避することはできなかった。
更に大統領は、この機に乗じて南アメリカ各国が攻撃してくるとして、攻撃目標に南米主要国も置いた。
もう、いつ、核戦争が始まってもおかしくない状況に追い込まれていたのであった。