ナックルカーブに恋して
暴露しすぎの回答に、ハラハラドキドキしながら、私は何も知らないような素振りで通した。
でも、顔はきっと赤くなっている。
もう、カメラを顔の前から離せないかもしれない。
そんな私の様子に気づかないまま、咲さんは目をキラキラさせて盛り上がっていた。
記事にはしないからと言って、詳しく話を聞き出そうとしている。
すでに、自分たちの為のコメントは取れたため、スポーツ誌の二人も話を止めずに面白がって聞いていた。
ふと、彼の目がいたずらをする前のように笑った。
ぱっと見は、さわやかな笑顔のはずなのに、なぜか私の背中に汗が伝う。
「僕の好きな人は、高校の先輩で野球部のマネージャーをしていたんです。笑顔が可愛くて、部活中は厳しいけど、落ち込んでる時はさり気なく優しくて。」
「先輩っていうことは、今は大学生?それとも、社会人?」
「大学生です。東京の大学に通ってて、将来の夢のために、出版社でアルバイトしてるんです。」
そこまで彼が話したところで、その場に居た全員の顔が、一斉に私の方を向いた。
「まさか…」
咲さんが唖然としたまま、口を開いた。それを遮るように、彼は再び話し始める。
「ずっと会えなかったんで、今日初めて彼女のメイクした顔をちゃんと見ました。ずっと、すっぴんの方が可愛いと思ってたんですけど、すごいきれいになっててビックリしました。」
熱っぽく見つられたままの大胆な発言に、私は思わず手の中のカメラを落としそうになった。
でも、顔はきっと赤くなっている。
もう、カメラを顔の前から離せないかもしれない。
そんな私の様子に気づかないまま、咲さんは目をキラキラさせて盛り上がっていた。
記事にはしないからと言って、詳しく話を聞き出そうとしている。
すでに、自分たちの為のコメントは取れたため、スポーツ誌の二人も話を止めずに面白がって聞いていた。
ふと、彼の目がいたずらをする前のように笑った。
ぱっと見は、さわやかな笑顔のはずなのに、なぜか私の背中に汗が伝う。
「僕の好きな人は、高校の先輩で野球部のマネージャーをしていたんです。笑顔が可愛くて、部活中は厳しいけど、落ち込んでる時はさり気なく優しくて。」
「先輩っていうことは、今は大学生?それとも、社会人?」
「大学生です。東京の大学に通ってて、将来の夢のために、出版社でアルバイトしてるんです。」
そこまで彼が話したところで、その場に居た全員の顔が、一斉に私の方を向いた。
「まさか…」
咲さんが唖然としたまま、口を開いた。それを遮るように、彼は再び話し始める。
「ずっと会えなかったんで、今日初めて彼女のメイクした顔をちゃんと見ました。ずっと、すっぴんの方が可愛いと思ってたんですけど、すごいきれいになっててビックリしました。」
熱っぽく見つられたままの大胆な発言に、私は思わず手の中のカメラを落としそうになった。