平均女子だって恋をする
「マジでありえないよー。
優柔不断であがり症の私がなんで…?」
頭を抱えながらそう言うと、
「まぁ、手伝えることは手伝うからさっ」
佐恵の優しい一言。
きっと手伝うことはないであろうが、
その言葉だけでもうれしい…。
佐恵はバレー部で朝も放課後も忙しい。
サバサバしたものの言い方をすることは
あるが、根は優しいところが一緒にいて
安心する中学からの友人だ。
「決まったものはしょうがないから
やるよ…」
ため息をつきながらなげやりにそう言う
私に、佐恵は追いうちをかけることを
言った。
「そういえばさぁ、男子のクラス委員、
佐々倉くんって…野球部だよね?」