平均女子だって恋をする
方向音痴の私に呆れたかのように、
夕陽が沈んできた。
暗くなったらさすがにムリだなー。
ていうか、駅はどっち?
不安になりながらも、来た道をとぼとぼ
歩いていると、目の前に
プリンになった長い金髪、
ルーズリーフのようになってる耳、
ジャージを着た目つきの悪い長身の男が
コンビニ袋を下げて歩いてくる。
ヤンキー? ?
かかわりたくないなぁ…
って、私には関係ないか。
……
……?
…なんかこっち見てる??
えっ⁉︎
っていうか、こっちに向かって来てる⁉︎
「おい、あんた!!」
ひぇっっ!!私??
周りを見渡しても人なんて
私と彼以外にはいない。
おそるおそる視線を合わせると、
「あんた、クラス委員?」
ヤンキーが意外な言葉を口にした。