平均女子だって恋をする
平均女子だって恋をした

無言が多い中、ぽつりぽつりと他愛ない話をしながら、もう三ツ沢駅まで着いてしまった。あと10分ほど歩いたら家に着いてしまう…。


何をやってるんだろう?
このままじゃ何も変わらない。頑張るって決めたじゃないか。佐恵だって応援してくれている。ちゃんと話さなきゃ想いが伝わることなんてないのだから……。



「……あのねっ、是永くん!」

「うん?」

「えっと……」


緊張感が半端ない。頭の中が真っ白になってくる。
なんて言おうと思ったんだっけ?



「……なんかさぁ、久々だよなっ、神崎さんとこうやって話すの」

一向に話し始めない私を気遣ってなのか、是永くんが話しはじめた。

「最近は挨拶ぐらいで会話といえるほど喋ってなかったよな」



「そ、そうだね…」


それは私が、是永くんのこと好きじゃない、なんて発言したのを聞かれてた気がして、どう接すれば良いのかわからなくなっていたからと、好きだと気付いたら意識しちゃって話せなくなってしまったからで………。



あれ?


そうだ。
考えてみれば最近、是永くんと喋れなくなっていた。告白して玉砕して疎遠になるのと変わりがないではないか!

オシャレだってバイトだって頑張ったじゃん、わたし。

今なら言えるはずだ!!



「あのねっ!突然で変に思うかもしれないんだけどね……………。
是永くんのことが好きなんです!
だから…上手く話しかけられなくなっちゃってたの。……ごめんね」



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