No.1ガール〜桜の姫〜①


菜「疾風、あの…。」


疾「大丈夫だから。」



私の言葉を遮った疾風は先輩たちにいつもの笑顔を向けた。



疾「君らは菜々夏が俺の幼馴染みじゃなきゃ文句ないんだよね?」



「そうですぅ〜。だって彼女じゃないのに馴れ馴れしいじゃないですかぁ〜?」



さっきとは打って変わって語尾を伸ばして猫撫で声を出す先輩。



すごい変わりよう…。



疾「ふーん。だったらさ、俺幼馴染み辞めるよ。」



菜「え?」



思いがけない疾風の言葉に思考が停止した。



幼馴染みを辞める?




何で?どうして?




彼女じゃなくていい、幼馴染みのままでいいって私欲張らなかったよ?




なのに、幼馴染みのままでいる事さえも許してくれないの?

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