No.1ガール〜桜の姫〜①


理「…翼?」


海に来た私は、浜辺に座って海を眺めていた翼に声をかけた。



翼「…理央か。」


理「うん。翼がここに行くのを見かけたから来ちゃった。」



そう言って、私は翼の横に座った。



理「疾風たちは?」


翼「陽希と優聖は寝た。疾風は本読んでる。」


理「そっか。菜々夏も部屋に帰って来てすぐ寝ちゃった。」


翼「そうか。」



沈黙が私たち二人を包む。


聞こえるのは波の音だけ。


だけど、それが不思議と嫌ではなかった。


寧ろ、心地よいとさえ思う。



空に輝く星と月。



それらが、目の前に広がる海に反射してキラキラしている。


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