No.1ガール〜桜の姫〜①

ブーッブーッブーッ


疾風たちが出て行って30分ほど経った時だった。


机に置いてあった翼のスマホが鳴った。




…何だろう、嫌な予感がする。



翼「どうした。あぁ……。」



だんだんと翼の顔が険しくなっていく。


やっぱり何かあったんだ。



菜々夏も雑誌を読むのをやめて不安そうに翼を見つめ、優聖はパソコンを閉じすぐにでも出れる準備を始めた。




翼「チッ、分かった。すぐ行く。」


理「何かあったの?」



電話を切った翼に問いかける。



翼「下の奴等が今連中とやり合ってるらしい。疾風と陽希も別の場所で同じ状況で手が離せねえ。優聖、行くぞ。」



優「はいよ〜。久しぶりに体動かすか〜。」




そう言いながら、呑気に伸びをする優聖。




翼「理央と菜々夏はここにいろ。陸玖に今すぐここに来るよう伝えておくから心配すんな。」



理「分かった。気をつけてね。」



翼「あぁ、すぐ戻る。」




翼は私の頭に軽くキスを落とすと優聖と一緒に部屋を出て行った。

< 311 / 336 >

この作品をシェア

pagetop