No.1ガール〜桜の姫〜①
ブーッブーッブーッ
疾風たちが出て行って30分ほど経った時だった。
机に置いてあった翼のスマホが鳴った。
…何だろう、嫌な予感がする。
翼「どうした。あぁ……。」
だんだんと翼の顔が険しくなっていく。
やっぱり何かあったんだ。
菜々夏も雑誌を読むのをやめて不安そうに翼を見つめ、優聖はパソコンを閉じすぐにでも出れる準備を始めた。
翼「チッ、分かった。すぐ行く。」
理「何かあったの?」
電話を切った翼に問いかける。
翼「下の奴等が今連中とやり合ってるらしい。疾風と陽希も別の場所で同じ状況で手が離せねえ。優聖、行くぞ。」
優「はいよ〜。久しぶりに体動かすか〜。」
そう言いながら、呑気に伸びをする優聖。
翼「理央と菜々夏はここにいろ。陸玖に今すぐここに来るよう伝えておくから心配すんな。」
理「分かった。気をつけてね。」
翼「あぁ、すぐ戻る。」
翼は私の頭に軽くキスを落とすと優聖と一緒に部屋を出て行った。