No.1ガール〜桜の姫〜①
それを破ったのはやっぱり神谷翼だった。
翼「…ちゃんと言えるじゃねえか。強がるな、強がることは強くなることじゃない。それに、お前は一つ勘違いしてる。」
理「…勘違、い?」
すると、神谷翼は目の前まで来て私の頭にポンッと手を置いた。
翼「あぁ、お前は何も守らなくていい。俺たちがお前を守ってやる。だから傍で笑ってろ。それがお前の役目だ。」
理「でも…。」
翼「でもじゃねえ。お前は黙って俺たちに守られとけ。いいな?……理央。」
そう優しく、宥めるように名前を呼ばれた。
どうして神谷翼の言葉はこんなにも安心できるのだろう?
何故か分からないけど「大丈夫。」そう思える。
私は自然と頷いていた。