☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-
水晶の眠る星
「すまないがテル、こいつを船に乗せてくれないか」
「ヤダ」
「…すまない、降りてくれ」
「どこまで勝手なんですか…勝手に連れて来といて殺害ですか…」
「責めてもの償いだ。俺の右手か右足持っていけ」
「いりません…」
一晩明けてテルが起きるとそこにはワドと年齢不詳の男がいた。
ザン切りの真っ黒の髪に怠そうなグレーの瞳。
目より大きく体積を占める隈。
異様に細い線、というか手足だけ伸ばしすぎな粘土細工みたいだ。
なんて失礼なことをこっそり思うテル。
「誰なのよ」
「魔界の研究所のナンバー2だ。無理矢理昨日連れてきた」
「お前なりにサイテーな行為に及んでるわけ?」
「乗せていいか」
「いいよ。ただしさ…」
大きく溜息を着いたテルは軽く叫弾した。
「肉を食うのをやめろぉぉぉぉぉ!!!」
「すみません…こればっかりはどうしようもなくて…」
「どうにかしろてめぇ。名前は!?」
「すみません…私アルファアルファ+といいます…」
「なんだよそのふざけた名前は…!」
「コードネームです」
「聞きゃわかるわこの野郎!!!」