☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-
「そうだ、僕らもついていっていい?」
「何故だ…楽しくないぞ」
「うーん…社会勉強…かな?」
「必要ないな。Have a nice trip.」
「何がよい旅をだふざけんな発音よすぎなんだよこのやろー」
「…なんだ、馬鹿にしてやろうと思ったのに結構語学もできるのか。よしこれをいいことに恐ろしい難問を吹っ掛けよう」
「こら!?ひでぇ何故俺だけ扱いが悪い!?」
「当たり前だろう…全員に同じ態度をとっていたら畏敬の気持ちがご主人様に伝わらない…それは結構大問題だ」
俺が敬意を払っているのはお前以外だ、と冷たく言ったワドはそれに、とキースに聞こえないようにウィングの耳に口を寄せ一瞬考えていった。
「俺はキャラがブレすぎなんだ…もういっそ登場に合わせて95度ずつ回転させていこうと思って…」
「はぁ!?」
「ただそれだとまずいからお前の時だけは嫌なやつで統一しようと…」
「やめろー!いろんな意味で!」
「おい待て、まだ話が…」
突き離しかけたウィングをガッチリホールドしてワドはさらに口を寄せる。
「…あはは、楽しそうだね、二人とも」
キースの冷ややかな視線にウィングは冤罪だ、と叫ぶ。
「あ、やめてよ。注目されたくない」
キースはそそくさと立ち去った。