☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-
「…」
「そんな呆れた顔で見ないで!?」
「ぴゃー」
「わーんワドぉ~」
「…こらふわり、シルンをいじめたらだめだ」
「ぴぴー」
「仲良くしてくれるとうれしいんだけどな」
ワドが相変わらず冷たく言うと当の二人は現金にも親睦を深めようと互いにスキンシップを図っている。
キースはそれを見てクスリと笑った。
「二人とも、ワドのこと大好きなんだね」
「…!!」
「ぴゃぴゃぁー!!」
嬉しそうになくふわりと真っ赤になるシルン。
赤くなったシルンにギュッと抱きしめられたふわりは不満げにぐうっとないた。
「…かわいい」
「ワド、それ真顔で言うもんじゃないぜ?」
「可愛いからいいんだ」
何やら乙女なことを言い出したワドにキングがくつりと笑う。
「ワドって動物好きなの?」
キースの問いにワドではなくキングが苦笑気味に答えた。
「前さ、猫拾った時があったんだよ。そん時の可愛がりようと言ったらもう…」
「…?」
「あはっ、一人娘に対する父親っていうの!?あれがまた無表情でそれを…っ」
ツボに入ったらしいキングが笑い転げる。
ワドはそれを見てただ、
「…横隔膜つらないようにな」
とだけ言った。