☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-

「ねぇ、ウィングって何か食べれる状態なの?」

食事を持って行こうと思っていたキースにとっては当然の疑問だったが、聞いていたシルンとキング(は分からないけど)には初耳だったらしい。

「どういうこと?あの星で降ろしてきたんじゃ…」

「え?」

シルンは知らなかった。

でも当然テルは知っているだろう。

なんでシルンにだけ(分からないけどキングとゼロにも)言っていないんだろう。

「俺は別に船を降ろすとは言ってないだろ」

なんだ、ただのシルンの勘違いか。

ほっと息を吐きかけたそのとき。

「それなりの制裁を下すって言ったんだ」




神様、ウィングの数々の悪行は確かに目に余ったと思います。

それは僕もわかります。

でもウィングに何か恨みがあるなら直接天罰でお願いします。

…天誅代理執行人をつけないでください。




ニコーっと笑ったテルは、死神モードのキングも慄くほど殺気と悪意と邪気と欲望に満ち溢れていた。

どんな欲望か?

キースには分かった。


この人、いろんな意味でアブナイ人だ。


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