☆Friend&ship☆-季節はずれのモンスーン-
生まれは地球、育ちも地球
じゃあねー、といつものあいさつをしていつもの駅で友達と別れる。
私の名前は星川緋香莉(ホシカワヒカリ)。
中学一年、最寄りの駅は覚王山駅、徒歩10分。
途中で名港線に乗り換え、終点まで乗る。
そこが私の通ってる中学校の最寄り駅。
制服は、ごく普通。
普通も普通、超普通。
頭も普通。
断っておくけれど、私はどこかの小学生のようなオタクではない。
宇宙人にもUMAにも興味はない。
ごく普通の中学生だ。
そう、ごく普通の。
本当に、ごく普通の。
家の前を通りかかると、不意に影が頭に降ってきた。
いや、影、というよりかは光のよう。
それはどんどん近づいてきて、緋香莉が驚いているうちに、あっという間に緋香莉を飲み込んでしまった。
緋香莉を飲み込んでからそれは完全に消えた。
そういえばあの光、アニメで見た「魔法陣」にそっくりだったな、と思ったのは、それからずっと後のことだった。